ペンの持ち方

「ペンを正しく持ちさえすれば文字が美しくなる」というのは無理がありますが、正しく持つと指が伸びて可動範囲が広くなりますし、余計な力が入りにくくなるため軽快に線が引けるようになることは確かです。

昔は、お箸を持って下の1本を抜くと、残った1本がペンの持ち方と伝えましたが、現代ではお箸の持ち方自体曖昧な人が多いため、この方法は使えないかも知れません。

実際、正しく持たなくても綺麗に文字造形することはできるのですが、大抵の方はペンを持つというより力いっぱい掴んでいるので、スムーズに線が引けなかったり疲れてしまったりするようです。

正しい持ち方の写真を解説しますと、人差し指の先から第二関節までペンが沿うようにし、その状態をキープするため親指を軽くあてがいます。
人差し指の下には中指が位置し、ペンが下に落ちないよう支えています。中指には、人差し指の第二関節を曲げて線を引いた後、元の状態に戻す役割もあります。

3本の指でペンを持つわけですが、安定させようと力を入れすぎると動かしにくくなるので、ペンは容易に引き抜けるほど優しく持ちます。

紙面に対する圧は、ペンの上に位置している人差し指の重み程度で良く、軽やかに線を引きます。

さて如何でしょう。慣れないうちはかえって字形が崩れてしまいそうですが、正しく持ちたい方は、根気よく時間を掛けて身に付けていただければと思います。

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